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部屋でふと昨年のノートを読み返していたら、2010年の最初に読んだ本が、松本清張の「或る『小倉日記』伝」(角川文庫)でした。短篇集なので各出版社によって収録内容は異なるでしょうが、自分にとってはこの角川文庫に収録された「父系の指」、「菊枕」、「笛壷」、「石の骨」、「断碑」のどれもが圧倒的です。短い紙数で、人間の一生とその情念をここまで語れるのかと、驚かされます。



イラストレーター、内藤ルネさんは自伝『すべてを失くして』の中で、人間の一生を描いた作品が好きとおっしゃって、文学マイベスト20の中に、清張の「菊枕」を挙げています。自伝を書いた時にルネさんは70歳を超えていたはずで、文学や映画、その他の芸術を吸収しまくってきた生涯のベスト20に、この30ページにも満たないような短篇が挙げられているということは、非常に印象的でした。

ルネの画集はいま入手しやすいのかどうか知りませんが、手近なところでは、美輪明宏さんの『おしゃれ大図鑑』で、その作品を見ることができます。僕は高畠華宵が好きなので華宵関連の雑誌や画集は結構たくさん集めてきましたが、ルネさんの絵を見たことはほとんどありませんでした。ただ、ルネの絵を見たことがない方や、絵柄があまり好きでないという方にとっても、この自伝は大変面白いものであると思います。ルネは1932年の生まれですが、やはりこの頃に生まれ、生き抜いてきた人の話すことや書くことの面白いことといったらありません。人生の経験値が格段に違うような気がします。学生の自分にとっては、実際の年の差以上に、自分の何倍も生きているといった感じがして、圧倒されるばかりです。

自伝にも「薔薇族」のことが書かれていますが、「薔薇族」編集長である伊藤文学さんの著作の中でも、たまにルネさんが描いた挿絵や表紙絵を見ることができます。そのイラストがまた、すごい。ぜひご覧になってください。
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